だれでも、気温が高かったり、運動したり、睡眠時には発汗します。また悪心や嘔吐を感じた時も冷や汗をかくものです。しかし、今まで何ともなかったのに突然、汗をかきだすようになった場合は病気の疑いもあります。
それでは、発汗が起こる代表的な疾患をご紹介します。
- 発熱
- 全身衰弱
- 激痛
- 甲状腺機能亢進症
- 妊娠
- 閉経期
- 末梢神経虚脱
- 呼吸困難
- 手術、重篤疾患の回復期
その他、アルコール中毒症患者や、自律神経失調症の症状の一つにも発汗異常があります。
カウンセリングと漢方処方
「病気が元で起こる発汗」の場合は、その原因となる疾患に対応することが先決になります。
逆に「慢性的な発汗」が大きな疾患のシグナルであることも少なくありません。あまり続くようでしたら、躊躇なく病院を受診してください。
「慢性的な多汗」の場合、漢方薬(特に高貴薬)や女性ホルモン用サプリメントが合えば、速やかに症状が取れます。症状が緩和されてからも、予防および疲労体質改善のために漢方薬等を継続服用されることをお勧めいたします。
漢方ではこの「発汗」を「気・血・水」の変調による全身バランスの乱れ、あるいは一種の「未病状態」としてとらえます。そして「気・血・水」のバランスを改善する処方や、「腎」を強化する補腎剤などを処方します。
もちろん、非常に高価な漢方薬(高貴薬)、例えば牛黄(ゴオウ)や鹿茸(ろくじょう)、熊胆(ゆうたん)、朝鮮人参などを飲まれると、効果は速やかに現れます。
更年期障害時に現れる発汗の場合、女性ホルモン作用のあるサプリメントが有効です。閉経が近づいてくると女性ホルモン(エストロゲン)が極端に少なくなります。そこでエストロゲンと同じような働きをする女性ホルモン用サプリメントを補い更年期障害の症状の緩和を目指します。
漢方は体のバランスを整えることによって、症状の緩和を目指すもので、女性ホルモン用サプリメントの摂取はもっと直接的に足りないものを補うという考え方です。漢方薬よりもずっと速く効果が現れるケースも多く、お勧めです。
ただし、「他の疾患が元で起こる発汗」の場合は、原因疾患により対処法が異なります。
体質改善・快方のプロセス
養生法
「生活習慣を改善」することに尽きます。
- 十分な休息および睡眠を取る
症状を感じたら、早めに休むことが大切です。放っておくと、回復にも時間を要します。早寝早起きを心がけましょう。 - バランスの良い食生活を心がける
むくみを取るには、良質なビタミン、ミネラル、アミノ酸等が欠かせません。玄米、豆類、ごまやナッツ、海藻類、緑黄色野菜などバランス良く摂る様にしましょう。 - リラックスする
ウォーキングなどの軽い運動やアロマテラピーなどで気分転換しましょう。 - ゆっくりお風呂につかる
少しぬるめのお風呂にゆっくり時間をかけて入りましょう。半身浴も効果的です。絶対にシャワーだけで済ますことは避けてください。 - 体を冷やさない
アイスクリームやジュースなど体を冷やす食品を摂ることはなるべく控えましょう。また、夏場、クーラーによる冷えにも注意しましょう。