息切れ

だれでも、激しい運動や山登りをした時などは息切れを感じます。しかし、今まで何ともなかった軽い運動で息切れを感じた場合は病気の疑いもあります。検査の結果、なにも原因が見つからない場合は、漢方薬の服用が最優先になります。

「息切れ」は「無理がかかってますよ」という警告サインになります。もし「息切れ」を感じたら、病気やケガにつながる前に対策を取りましょう。

「特定の疾患から来る息切れ」は注意を要します。

では、考えられる具体的な疾患をご紹介します。

  1. 肺疾患、気管支喘息
  2. 心臓疾患、心臓弁膜症
  3. 高血圧性心疾患
  4. 過呼吸症候群

カウンセリングと漢方処方

病気が原因ではない「慢性的な息切れ」の場合は、漢方薬がよく効くケースが多いです。

漢方ではこの「息切れ」を「気・血・水」の変調による全身バランスの乱れ、あるいは一種の「未病状態」としてとらえます。そして「気・血・水」のバランスを改善する処方や、「サイコを配合した各種のサイコ剤などを処方します。五臓六腑でいうと、主に「心」と「肺」を疑います。

「心」からくる息切れの場合、漢方薬の他、CoQ10(コエンザイム・キュー・テン)がよく効くことも多いです。

もちろん、非常に高価な漢方薬(高貴薬)、例えば牛黄(ごおう)や鹿茸(ろくじょう、熊胆(ゆうたん)、朝鮮人参などを飲まれると、息切れも早く取れます。

普段からの「息切れ」を予防するために、ビタミン(特にB類)やアミノ酸などを摂ることも有効です。

「他の疾患が元でおこる息切れ」の場合は、その原因となる疾患に対応することが先決になります。逆に「慢性的な息切れ」が大きな疾患のシグナルであることも少なくありません。あまり続くようでしたら、躊躇なく病院を受診してください。

体質改善・快方のプロセス

「慢性的な息切れ」の場合、漢方薬(特に高貴薬)が合えば、速やかに疲れが取れることも少なくありません。「息切れ」が取れてからも、予防および疲労体質改善のために漢方薬を継続服用されることをお勧めいたします。

ただし、「他の疾患が元でおこる息切れ」の場合は、原因疾患により対処法が異なります。

養生法

「生理的疲労」の場合は「生活習慣を改善」することに尽きます。

  1. 十分な休息および睡眠を取る
    息切れを感じたら、早めに休むことが大切です。疲れが溜まりきってしまったら、回復にも時間を要します。
    早寝早起きを心がけましょう。

  2. バランスの良い食生活を心がける
    疲れを取るには、良質なビタミン、ミネラル、アミノ酸等が欠かせません。玄米、豆類、ごまやナッツ、海藻類、緑黄色野菜、牡蠣などバランス良く摂るようにしましょう。

  3. リラックスする
    ウォーキングなどの軽い運動やアロマテラピーなどで気分転換しましょう。

  4. ゆっくりお風呂につかる
    少しぬるめのお風呂にゆっくり時間をかけて入りましょう。半身浴も効果的です。絶対にシャワーだけで済ますことは避けてください。

  5. 過度の運動は禁物
    無理のある運動は臓器(心臓、肺)に負担をかけます。少しでも異変を感じたら、すぐに休み、水をたっぷり取るようにしましょう。