不安

「不安」の原因は大きく分けて二つあります。一つはなんらかのはっきりしたストレスがかかり、それに伴って起こる不安で、これは誰しも経験したことがあること思います。ただ、一過性の不安とは言っても、ストレスに対抗する力は人によって異なります。一般的に神経質と言われている人は、ストレスに対抗する力が弱いと考えられています。

もう一つはパニック障害によるものです。急になんとも漠然とした不安に襲われ、動悸や冷や汗、胸苦しさ、呼吸困難といった症状を起こします。

一過性の不安は時がたてば自然に無くなることがほとんどなので、それほど気にすることはありません。しかし、ちょっとしたことですぐに不安になるという方は、漢方薬でストレスに強い体に体質改善することが可能です。

次にパニックについて解説いたします。パニック発作と呼ばれる発作が突然起こり、「また発作が起こるのではないか」と、強い不安を抱くようになります。原因はよくわかっていませんが、「セロトニン」という脳内の神経伝達物質が関与していることが指摘されています。

カウンセリングと漢方処方

一過性のストレスによる不安は、漢方薬やサプリメントがよく効きます。

漢方ではこの「不安」を「気・血・水」の変調による全身バランスの乱れ、あるいは一種の「未病状態」としてとらえます。特に「気」の流れが停滞しておこると考えます。「気」が停滞した状態は「気滞証(きたいしょう)」と呼ばれます。

以上のことより「気・血・水」のバランスを改善する処方や、「ボレイ」を配合した処方を選びます。

もちろん、非常に高価な漢方薬(高貴薬)、例えば牛黄(ごおう)や鹿茸(ろくじょう、熊胆(ゆうたん)、朝鮮人参などを飲まれると、不安も早く取れます。

逆に「慢性的な不安」が大きな疾患のシグナルであることも少なくありません。
あまり続くようでしたら、躊躇なく病院を受診してください。

体質改善・快方のプロセス

一過性の不安の場合、漢方薬(特に高貴薬)やサプリメントにより、速やかに取れます。
「不安」が取れてからも、予防および疲労体質改善のために漢方薬を継続服用されることをお勧めいたします。

ただし「他の病気が元で起こる不安」の場合は、原因疾患により対処法が異なります。

養生法

「一過性の不安」の場合は「生活習慣を改善」することに尽きます。

  1. 十分な休息および睡眠を取る
    不安を感じたら、早めに休むことが大切です。精神的なストレスが溜まりきってしまったら、回復にも時間を要します。早寝早起きを心がけましょう。

  2. バランスの良い食生活を心がける
    不安を取るには、良質なビタミン、ミネラル(特にカルシウム)、アミノ酸等が欠かせません。玄米、豆類、ごまやナッツ、海藻類、緑黄色野菜などバランス良く摂るようにしましょう。

  3. リラックスする
    ウォーキングなどの軽い運動やアロマテラピーなどで気分転換しましょう。

  4. ゆっくりお風呂につかる
    少しぬるめのお風呂にゆっくり時間をかけて入りましょう。自律神経のうちリラックスできる副交感神経を優位にすることができます。半身浴も効果的です。絶対にシャワーだけで済ますことは避けてください。